髭切膝丸双騎出陣2019 感想補足
円盤発売されましたね〜。
袖に引っ込むのは2人とも一瞬ということもあり、バクステが情熱大陸かNHKドキュメンタリーかみたいな風情で新鮮だったり、刀ミュ初の副音声が付いたりでキャストファンや裏話聞くの好き!って人には嬉しい特典だったと思います。
稽古風景も阿津賀志山異聞巴里の特番くらいでしか出てないよね?だったので興味深いな〜と思いつつ、キャスト2人がキャッキャしてたり真剣に稽古してたりな様子は孫を見守るお婆ちゃん気分で目を細めて見たりしてました。
改めて色々見て、本編見直して、双騎の内容が曽我物語でも何で?!って私があんまりならなかったのは、まあ、前もって発表されたサブタイとか蝶と千鳥とかで察せられたからってのもあるんですけど、Fateシリーズを嗜んでいたのが大きかった気がします。
Fateの世界では、過去の英雄を魔術によって英霊として召喚して戦うんですが、その際戦場になる国、場所に縁のある英霊には知名度補正によって能力強化が成されます。
その英霊を知る人が多ければ多いほど、存在が確かになる、認知が強化に繋がる。
なので、双騎を観て、あ…これは知名度補正の強化だ…って思ってしまったんですね。
つはもので弟が自分の実在性に不安を見せる場面がありましたが、作中で回収されなかった伏線をここで回収しに来たのか〜と思ったし、今これを観てる我らはつまり兄者に利用されてるんだな?!みたいな暗い興奮を感じてしまい…笑
何故なら、髭切と膝丸は物語、伝承でしか繋がりのない刀だから。(平家物語剣之巻)
特に膝丸は伝承によっては刀ではなく鎧だったりもするくらいに存在があやふや。
刀本体も、髭切膝丸の伝説を仮託された同名の刀は多々あり、とにかく物語ありきの存在。それが源氏兄弟です。
仮託されたいくつもの刀の存在がなければ、彼らも今剣、岩融と同じく『実在しない刀』に分類されるんだろうと私は思っています。(まだ極が実装されていないので、どうなるかは判りませんが…)
なので、そんな彼らを兄弟と信じてあの時弟刀は確かに箱根にいたよ!と認識する人が多ければ多いほど付喪神としての彼らの繋がりと実在性も強固になるのではないか、Fateシリーズで言うところの知名度補正の強化イベントに当たるのではないか、と思った。
つはものにおいて自身の実在が揺らぐ可能性を察した膝丸の不安を聞いたのは髭切だけですよね。
ということは、つはもの後に髭切が審神者に掛け合って今回の任務…令和の時代で曽我物語を演じることが実行されたと考えられる。
2部で膝丸は今回のこの任務に驚いていましたが、髭切は自分は驚かなかったと嘯いていたのがその証左かな、と。
髭切がどういう言い方したのかは判りませんが、この辺りの時代から曽我兄弟の知名度が落ちてきてるからちょっとテコ入れしてらっしゃい、みたいな感じで審神者Pに送り出されたのかな〜とか想像して。
しかもついでに兄弟一緒に死ぬEDに改変してるし!笑
2部で髭切は度々凄い真顔で膝丸には気付かれない形で視線を向けていますが(一番顕著なのはKizunaの時かな)、あれもこれで弟の存在は確かなものになったかな…という確認の意味での視線ならばあの真顔にも納得がいく気がします。
そんな感じで振り返ってみると、今回の双騎出陣って髭切膝丸兄弟の存在性の礎になれる体験型ミュージカルだったんだな…と再確認させられました。
あとは散々去年語り散らしましたが単純に絵面が美しかったのでそれだけで本望ではあったんですけど、それはそれとしてこの二振のドラマはドラマでまた別の形で見せて頂きたいのでSOGAとは別企画の双騎もお願いします偉い人〜〜!!!!という気持ちでいっぱい…。
膝丸の「誰か」が「あなた」になったように、髭切の「誰か」が「お前」になる日が来るのを待っています。
去年語り倒した様子のおかしい感想はこちら。↓